- 手の指が伸ばせない
- 手を酷使している
- テニスやバドミントンなどのスポーツをしている
- 上腕骨の骨折をした
- 感覚障害はない(手がしびれている感じなど)
後骨間神経麻痺とは?
前腕では、正中神経、尺骨神経、橈骨神経の
3つの神経が通っているのですが、
この中の橈骨神経が原因となる疾患です。
橈骨神経は、肘関節を超えたあたりで橈骨神経の
本幹と後骨間神経という神経に分岐します。
後骨間神経麻痺では名前の通り、橈骨神経の本幹ではなく
後骨間神経が障害されます。
なぜ、後骨間神経が障害されるかと言いますと、後骨間神経は
前腕の筋肉である回外筋という筋肉が形成するフローゼのアーケード
の中を通ります。
このフローゼのアーケードの部分で神経が圧迫(絞扼)され
様々な障害が出ます。
後骨間神経麻痺の原因は?
・上腕骨顆上骨折などの骨折によるもの。
・手(腕)の使い過ぎによるもの。
ギターをよく弾いたり、テニスやバドミントンなどの
スポーツをやっている人。
後骨間神経麻痺の症状は?
・下垂指。
手首は曲げることが可能ですが、
指を伸ばすことが出来なくなります。
・感覚障害はない。
神経麻痺を起こすと基本的には、
しびれや感覚障害(手を触れられても触られている
感じがしない)があることがありますが、
後骨間神経麻痺の場合は、こういった症状が出ることは
ありません。
・筋委縮
長期間後骨間神経麻痺が続くと、
後骨間神経が支配する筋肉が使われないので
後骨間神経支配筋が委縮してしまいます。
後骨間神経麻痺の治療法は?
後骨間神経麻痺の予後は
基本的に良好です。
なので、安静にしていれば1ヶ月程度で
症状は消えていく場合が多いです。
ですが2~3ヶ月経っても症状が消えない場合は
手術になることもあるので、最近手が伸びないなと
思う方は早目に病院に行くことをお勧めします。
症状について詳しくはこちら
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