腰椎椎間板ヘルニアになりやすい人って!?知っておきたい9つのタイプと対処法

腰椎椎間板ヘルニアになりやすい9つのタイプ

  • 長時間座っている人
  • 中腰姿勢をよくする人
  • 重たいものをよく持つ人
  • 猫背の人
  • 肥満の人
  • 妊婦の人
  • 腹筋が弱い人
  • 水分をよくとる人
  • スポーツをやっている成長期の人

患者さんからよく

 

「ヘルニアになりやすい人はどんな人ですか?」

 

って質問されます。ヘルニアの原因は様々ありますが

ヘルニアになりやすい人は、医学的な統計上、およよ

分かっています。

 

特に上記に上げた9つのタイプの方は非常に

ヘルニアになりやすい人です。その理由を

これから詳しく解説していきます。

長時間座っている人

デスクワークや運転など、長時間座っていると腰が痛くなった

経験がある人は多いと思います。単なる腰痛だけならいいのですが、

実は腰のヘルニアになっていることもよくあります。

 

では、なぜ長時間座っていると腰椎椎間板ヘルニアに

なりやすいのか解説していきます。

 

腰のヘルニアは骨と骨の間にある椎間板という軟骨が

何らかの原因で、膨らんだり、飛び出したりして神経を圧迫し、

腰から足にかけて痛みやしびれが出る疾患です。

 

長時間座っていると、上半身の体重が腰にかかり、

少しずつ上から椎間板に圧が加わってつぶれてきます。

 

椎間板はほとんど水分でできているので

膨らんだり、縮んだりします。そのため、つぶれてくると

近くを通っている神経の方向に膨らんできます。

 

神経に触らなければ痛みやしびれが出ないのですが

触れるとヘルニア特有の症状が出ます。

 

 

長時間立っていてもヘルニアになりやすいのでは?

と思った方もいると思います。

 

実際には長時間立っていてもヘルニアになることは

あるのですが、長時間座っている方に比べると圧倒的に

少ないです。

 

その理由は姿勢が関係しています。

 

座っている姿勢は腰が丸まっています。

立っている姿勢は腰が反っています。

 

腰が丸まると椎間板は神経が通っている

方(背骨側)へ膨らみます。

 

腰が反ると椎間板は神経が通っていない

方(お腹側)へ膨らみます。

 

これでお分かりのように、座っていても、立っていても

椎間板は膨らむのですが、神経が通っている方へ

膨らめばヘルニアになりやすく、神経が通っていない

方へ膨らめばヘルニアになりにくくなります。

 

 

毎日、1~2時間程度、座っているだけならばヘルニアには

なりにくいです。しかし、毎日4~5時間以上座って仕事をしていると

ヘルニアになるリスクは高まります。

 

 

対処法としては、休憩時間になったら必ず立って歩いたり

腰を反らすストレッチを行うことです。

 

休憩時間がない場合は、アラーム機能などを使って

1,2時間おきに立ったり、歩いたり、腰を伸ばしたりするように

心掛けます。

 

動くことによって膨らんだ椎間板は元の状態に

戻りますので長時間座り続けないことがヘルニアの

対処法になります。

 

 

まとめますと、長時間座るとヘルニアになりやすい理由は

・上半身の体重が椎間板にかかり膨張して神経に触るからです。

・椎間板が神経に向かって膨らむからです。

 

中腰姿勢をよくする人

中腰姿勢によくなる人はギックリ腰を起こしやすいのですが

意外かもしれませんが、ヘルニアも起こしやすいです。

 

その理由を解説していきます。

 

1つは椎間板の圧力が高まるからです。

一度試してほしいのですが、立った状態で

少し体を前に倒してみて下さい。

 

腰に力がかかるのが体感できると思います。

次に手が床に着くくらい深く前に曲げてみて

下さい。

 

腰は伸ばされている感じはあると思いますが

力はそれほどかかっていないと思います。

 

つまり、少し体を前に倒した方が腰に

負荷がかかるということです。

 

負荷がかかるということは椎間板の圧力が

高まるのですが、分かりやすく説明すると

ハンバーガを両手で押さえた時のハンバーグの

状態です。

 

ハンバーグはつぶされているので、さらに

力が加わると外へ飛び出してしまいます。

 

これが体の中で起きています。

 

 

もう1つの理由は姿勢です。

上記でも述べましたが、腰を前に曲げると

椎間板は背中側に膨らみます。

 

背中側には大事な神経が走っているので

椎間板が大きく膨らむと神経に触り

痛みやしびれが出ます。

 

 

対処法ですが、膝を使うことです。

中腰姿勢の時は、膝を伸ばしていることが

多いです。

 

膝を軽く曲げることによって、背筋が伸びて

中腰姿勢を回避できます。

 

両膝を曲げなくても、片膝だけでも

曲げれば姿勢が変わります。

 

「中腰姿勢になったら膝を曲げる」という

意識を持つことが予防につながります。

 

 

まとめますと、中腰姿勢をよくすると

ヘルニアになりやすいのは、

・椎間板の圧力が高まるからです。

・椎間板が神経に向かって膨らむからです。

 

重たいものをよく持つ人

重たいものをよく持つ人は、慢性的な腰痛に

なっていることが多いですが、ヘルニアが隠れている

こともあります。

 

ヘルニアは単なる腰痛とは症状が全く異なるので

 

「いつもの痛みとは違うな」

 

と自分で気づくことがあります。

 

重たいものを持ち上げる時にヘルニアになりやすいのは

腰に負荷がかかり過ぎ、椎間板の圧力が上がって膨らむからです。

 

重たいものを持ち上げる姿勢が腰を不安定にさせ

力が入ってしまうのですが、しゃがんでものを持つ瞬間が

一番力が入るので、この時にヘルニアを起こしやすいです。

 

他の8つのタイプと大きく違うのは、突然ヘルニアになることが

多いということです。椎間板は突然大きく膨らむことは少ないのですが

すごい力が加わると一気に膨らみます。

 

 

しゃがんで、重たいものをもつときは

腰にものすごい負荷がかかるので、対処法としては

ものを持つときの姿勢を変えるということです。

 

理想は背筋を真っ直ぐ伸ばしてものを持ち上げます。

コツは顔を下げないで、上を向いて持ち上げると

自然と背筋が伸びます。

 

 

まとますと、重たいものをよくもつ人が

ヘルニアになりやすいのは、

腰に負荷がかかり過ぎ、椎間板の内圧が上がって

膨らみ神経に触るからです。

 

猫背の人

背骨は真っ直ぐではなく、緩やかにS字にカーブしています。

背中の部分は軽く膨らみ、腰の部分は少し反っています。

 

猫背になると背骨のラインが変わってきます。

前かがみの姿勢になるので、首も背中も腰も丸まって

きます。

 

首と腰は少し反っているので、猫背になると

背骨は真っ直ぐになってきます。背中は

さらに丸くなります。

 

腰は少し反っていた方が安定し、椎間板が前に移動して

神経から遠ざかるためヘルニアになりにくいです。

 

背骨はカーブしていることによって体重を分散させて

いるのですが、猫背になって腰が真っ直ぐになると、

体重がまともに腰にかかり椎間板の圧力が高まって

膨らみ神経に触りやすくなります。

 

 

対処法は首の筋肉を鍛えることです。

「意識して胸を張ればいいのでは」と思っている方も

多いと思いますが、ずーっと意識することは難しいので

トレーニングで姿勢を改善する方法をお勧めします。

 

なぜ、首の筋肉を鍛えると猫背が良くなるのかといいますと

 

頭の位置が変わるからです。

 

猫背の人は頭の位置が中心から前に出ています。

首の筋肉を鍛えることによって頭の位置を後ろへ

もってくることができます。

 

鍛え方は2つあります。1つは手で、もう一つは

ゴムを使って行います。

 

手で首の筋肉を鍛える方法

写真のように親指と人差し指をあごにくっつけます。

そして腕を上げて床と平行にします。

 

少しあごを引いてから、手で真後ろに

3秒かけて押します。この時のポイントは

手で押すときにあごが上り過ぎず、下がり過ぎ

ないようにします。

 

これを10回×3セット、一日3回行います。

 

ゴムを使って首を鍛える方法

ゴムは「セラバンド」というゴムで赤色を使って下さい。

 

ゴムの両端を両手で持って、頭の後ろにひっかけます。

写真のように手を耳の高さまでもっていき、固定します。

 

この状態からあごを少し引いて真後ろに引きます。

この時にあごが上り過ぎたり、下がり過ぎないように

します。

 

3秒かけて頭を真後ろに引いて、3秒かけてゆっくり

戻します。これを10回×3セット行います。

 

 

まとめますと、猫背だとヘルニアになりやすいのは

腰骨が真っ直ぐになり過ぎて、椎間板に負荷がかかるからです。

 

肥満の人

これは何となく分かると思います。

お腹にたっぷり脂肪がついているわけですから

腰に負担がかかるのは当然ですよね。

 

お相撲さんがヘルニアになりやすい原因として

お腹の脂肪の重たさに耐えられないことがあります。

 

肥満で特にヘルニアになりやすい人は、急激に

太った人です。少しずつ太った場合には身体が

対応してくれるのですが、1,2ヶ月で5㎏も太ってしまうと

体が対応できず腰に負荷がかかり続けヘルニアの

原因になります。

 

 

対処法は食事、運動、睡眠をコントロールして減量することです。

夜の食事は炭水化物を控える、寝る前に間食はとらない、

週に2回、胸筋・背筋・足の筋肉を鍛える、最低6時間以上

睡眠がとれると自然と痩せていきます。

 

食事を極端に減らすなど、無理なダイエットは身体に

負担がかかり、リバウンドも起きやすいのでお勧めはしません。

 

 

まとめますと、肥満がヘルニアになりやすいのは

お腹の脂肪の重たさに腰が耐えられないからです。

 

妊婦の人

実は妊婦の人もヘルニアなりやすいです。

その理由は女性ホルモンによって、腰や骨盤を

支えている靭帯が緩み不安定になるからです。

 

さらに、お腹には赤ちゃんがいるので、腰への

負担がさらに増します。

 

また、妊娠をするとむくみやすくなるのですが、

むくむということは水分が溜まるということなので

椎間板の水分量も増し、膨らんできます。

 

この3つの理由からヘルニアになりやすくなります。

 

対処法は、規則正しい生活と軽度な運動です。

不規則な生活は女性ホルモンのバランスを崩し、

運動不足は筋力を低下させます。

 

 

まとめますと、妊婦がヘルニアになりやすいのは

・腰を支えている靭帯がゆるむからです

・お腹が重たくなるからです

・椎間板が膨らむからです

 

腹筋が弱い人

腹筋は天然のコルセットの役割をしてくれます。もしも、

腹筋が弱いとお腹はこんにゃくのように、ふにゃふにゃになり

たるみます。

 

腹筋がないということは腰を支えるのが困難になり

真っ直ぐに立つことができなくなったり、直ぐに座りたく

なります。

 

つまり中腰姿勢になってしまったり、長時間座ることが

多くなります。上記でも述べましたが、中腰姿勢や

長時間座ることはヘルニアになりやすいので、腹筋が

弱いとヘルニアになりやすくなります。

 

対処法は腹筋を鍛えるしかありません。

 

腹筋を鍛えることで大切なことは

ポジションです。写真のように両膝と股関節を90度曲げる

ことです。この姿勢で行わないと腰を痛めたりします。

 

もしも、足を上げて腹筋を鍛えることがきつい、辛い人は

椅子やソファーの上に足をのせて行ってください。

 

ポジションが定まったら、おへそを見るように頭を

上げていき、肩甲骨が少し浮いたら元に戻します。

写真のように上を見ないで行わないで下さい。

効果が半減しますので。

 

回数は10回×3セット、1日3回です。

 

 

まとめますと、腹筋が弱いとヘルニアになりやすいのは

腰を支えるのが困難になるからです。

 

水分をよくとる人

意外かもしれませんが、水分を多くとる習慣が

ある人はヘルニアになりやすいです。

 

特に20~30代で、寝る前に水分を多くとる人は

ヘルニアになる危険性が高いので注意してください。

 

理由は上記でも書きましたが、椎間板はほとんど

水分でできています。

 

若い人の椎間板は中年や高齢者と違って

みずみずしいです。つまり水分を多く含んでいます。

 

寝る前にジュースなどの飲料水やお酒、お茶、お水などを

とると、寝ている間に椎間板が摂取した水分を吸収し

膨らみます。

 

多量にとると椎間板が大きく膨らむので、ちょっとしたきっかけ

例えば、朝起き上がるときやトイレに座る瞬間に椎間板がさらに

膨らみ、神経に触って痛みやしびれが出ることがあります。

 

 

対処法は、寝る前に水分を多くとらないことです。

 

 

まとめますと水分をよくとるとヘルニアになりやすいのは

椎間板が水分を吸収し、大きく膨らむからです。

 

スポーツをやっている成長期の人

部活など、スポーツをやっている成長期の中学生や

高校生はヘルニアになりやすいです。

 

理由はヘルニアの原因である椎間板が

運動によって捻じれて外へ飛び出してしまう

からです。

 

腰を回すことが多いスポーツは

椎間板が捻じれやすいです。

 

野球、サッカー、バスケ、テニスなど

腰を左右に強く回す競技は注意する必要があります。

 

成長期にヘルニアになりやすい理由は

上記でも書きましたが、椎間板が中年や高齢者よりも

水分を多く含んでいるため、もともと大きく膨らんでいるからです。

 

膨らんだ状態で腰を強く捻じるので、椎間板が外に

飛び出しやすくなります。

 

対処法は体幹を鍛えます。

やり方は写真のように四つん這いの姿勢をとります。

 

次に右足を上げて真っ直ぐ伸ばし、さらに

左手を上げて真っ直ぐ伸ばします。

 

この状態を30秒間キープします。

これによって、腰の深い筋肉を鍛えることができ

強く捻じってもブレーキをかけてくれます。

 

 

まとめますと、スポーツをやっている成長期に

ヘルニアになりやすいのは、

椎間板が運動によって捻じれて外へ飛び出して

しまうからです。