ゴルフ肘・野球肘(上腕骨内側上顆炎)
ゴルフ肘・野球肘は上腕骨内側上顆炎
(じょうわんこつないそくじょうかえん)と
いってスポーツ障害でもっともおおく
見うけられます。
特にゴルフや投球ホームの
しっかりしていない子供に
おおいです。
ゴルフ肘・野球肘の原因は
腕の筋肉の使い過ぎによる
(オーバユース)
腱の炎症です。
腱とは筋肉と骨に
結びつけている組織です。
みなさんよく知っている“アキレス腱”とは
ふくらはぎの筋肉が腱に変わって
かかとの骨にくっついています。
筋肉から腱に変わるぶぶんに
ストレスがかかりやすく
炎症を起こしやすいです。
ゴルフ肘・野球肘の症状
- 肘の内側の疼痛、はれ、圧痛
- 肘を伸ばすと制限される
- 手関節を曲げると肘の内側が痛い
野球少年は、投球するときに
肘が肩より下がるケースが
多いです。
これは肩ではなく肘を中心に
球を投げることになるので、
肘にかなりのストレスがかかり
野球肘(リトルリーガーエルボー)
になりやすいです。
ひどいと骨がはがれてしまう
剥離骨折(離断性骨軟骨炎)
などが生じ、肘が完全に
伸ばせなくなります(関節ねずみ)
ので早期発見、早期治療を心がけて
下さい。
対処法は、使い過ぎが原因ですので
安静にすれば良くなります。
但し、試合などでどうしても
使わなければならない時は
アイシングと固定が必要です。
痛みがでる肘の内側は血流が
乏しく、なかなか治りにくいです。
よって血流をあげ損傷された腱を
修復し栄養を与えることにより
治りが早まります。
血流をあげるには
アイシングが一番です。
アイシングは最初、
急激に冷えて血管が収縮しますが、
その反動で血管が拡張し
血流量がアップします。
固定は使いすぎの筋肉の走行に
そってテーピングを貼るか、
もしくは肘の下に専用のバンドを
巻いて筋肉の緊張を和らげると
痛みが軽減します。
ゴルフ肘・野球肘の来院目安
- スイングや投球動作が痛くてできない
- 腕の筋肉を使った後は必ず肘が痛くなる
- 朝起きた時、突っ張る感じがある、違和感がある
離断性骨軟骨炎とは?(外側型野球肘)
- 野球をやっている
- 15歳前後
- 肘の外側が痛い
野球をやっている小児(15歳前後)に
発生する疾患で、肘の使い過ぎに
より発症します。
肘関節の外側に起こり、
上腕骨小頭と橈骨頭という
部位が投球動作時にぶつかる
ことによって上腕骨小頭の軟骨が
炎症を起こします。
また、離断性骨軟骨炎が進行して
上腕骨小頭の軟骨が完全に離れて
肘関節の中で動き回るものを
関節ネズミと言います。
離断性骨軟骨炎の原因は??
・肘関節の使い過ぎが
一番の原因になります。
・小児の肘関節の骨が完全に
完成するのが、だいたい18歳前後
なので、18歳までは骨が完成して
おらず、力学的に脆い構造をしている
ので、軟骨がすり減りやすく変性を
起こしやすくなっています。
・上記のように肘関節の骨が脆いのに
関わらず、中高生では、練習がどんどん
ハードになっていくので、骨が耐え切れず
離断性骨軟骨炎を起こしてしまいます。
離断性骨軟骨炎の症状は?
症状としては、
・投球時の肘関節外側の痛み。
・進行すると、日常生活でも痛みが
出るようになってしまいます。
・肘を完全に伸ばし切ることが
出来なくなり、肘が少し曲がった
状態になります。
・関節ネズミの状態になると、
膝関節内を動き回るうちに
関節内に挟まってしまい
肘の曲げ伸ばしが出来なく
なってしまいます。(ロッキング)
離断性骨軟骨炎の対処法は?
離断性骨軟骨炎は、早期発見、早期治療
であれば、安静にすることで治って
いきます。
しかし、痛みを我慢して、
練習を続けることで、症状が悪化し、
手術をしなければいけなくなるので、
我慢せずに早めに病院に行きましょう。