変形性膝関節症

目次

    膝の曲げ伸ばしで痛い変形性膝関節症

    • 歩き始めに膝が痛い
    • 立ち上がるときに膝が痛い
    • 階段の昇降時(特に降りるとき)に膝が痛い
    • 50代女性

    変形性膝関節症とは

    変形性膝関節症は、使い過ぎや

    加齢によって膝の軟骨がすり減ってきます。

     

    そして膝の骨同士がぶつかって炎症が起き

    変形する病気です。

     

    専門的に説明すると、膝関節にある

    関節軟骨という軟骨が片方は減り、

    片方は増殖することによって、膝関節が

    変形し痛みが出る疾患です。

     

    変形性維膝関節症になりやすい人は

    多くは50歳代に発症し、男性よりも

    女性の方が多く発症します。

     

    また、変形の形も多くは内反変形(いわゆるO脚)

    の方が多いです。

     

    変形性膝関節症の初期症状は

    歩き始めに膝が痛い、立ち上がり時に

    膝が痛いです。

     

    上記のように動作開始時に膝に痛みが

    出る場合が多いです。

     

    変形性膝関節症の症状が進行すると、

    動作開始時だけでなく動作中にも痛みが

    出るようになります。

     

    階段の昇降時、特に降りるときに

    痛みが出ます。

     

    *一次性変形性膝関節症

    東洋人は内側が痛くなることが

    多いのですが、特に階段を下りる時が

    痛いそうです。

     

    原因は不明だそうですが、危険因子としては

    加齢、肥満、女性(男性より1.5~2倍多い)

    だそうです。

     

    二次性変形性膝関節症は外傷の既往です。

     

    *40歳以上の変形性膝関節症は、

    なんと男女の60%が罹患しているという

    報告があります。

     

    しかも23%は治療を受けているが、

    77%は治療を受けていないそうです。

     

    なぜ、治療を受けないかというと、

    病院に行く時間がない、歳のせいで病気でない、

    我慢できる痛みだからだそうです。

    変形性膝関節症の原因は?

    ・膝の変形。

    膝を構成している、大腿骨や脛骨に

    変形によって骨の棘(骨棘)が出来たり

    軟骨がすり減ったりすることによって

    変形性膝関節症が発生します。

     

    ・加齢による膝関節の変形。

    加齢により、若い人よりも膝の使用回数が多く

    若い人よりも膝の軟骨がすり減って変形している

    ことで変形性膝関節症になります。

    加齢によって本疾患になる方が一番多いです。

     

    ・肥満。

    肥満の方は標準体型の方に比べて膝にかかる

    負担が大きいので膝の軟骨がすり減りやすく

    変形性膝関節症になりやすくなります。

     

    ・遺伝によるもの。

    はっきりとした理由は分かっていませんが

    親族変形性膝関節症の方がいると発症する

    確率が高くなるようです。

     

    ・ハイヒールなど合わない靴の使用。

    合わない靴で歩いていると膝だけでなく

    足全体への負担が大きくなってしまい、

    それを補うために膝や足が頑張ってしまい、

    その結果、変形が起きてしまいます。

     

    ・過去に半月板損傷や化膿性関節炎などの

    疾患になったことがある。

    過去に膝のけがをしている場合は、

    そのけがの後遺症として変形性膝関節症に

    なることがあります。

     

    ・関節リウマチを罹患している。

    関節リウマチは、関節を破壊していく病気なので

    関節リウマチの患者さんは変形性膝関節症になる

    可能性が高くなります。

    変形性膝関節症の症状は?

    • 朝起きた時に膝に痛みがある
    • 立ち上がり時や、歩き出し時に痛みがある
    • 膝が腫れっぽい
    • 膝に水がたまっていてむくんでいる感じがあり張っていて重い感じがある
    • 階段の昇り降りが膝に痛みがでて辛い
    • 膝の曲げ伸ばしが完全に行うことができない
    • 正座ができない
    • 膝を動かす時にゴリゴリと音がする
    • 足がO脚またはX脚になっている

    整形外科病院での治療

    ヒアルロン酸注射を打ちます。

     

    効果は

     

    ①関節の痛みを抑える

    ②炎症を抑える

    ③関節の動きを良くする

    ④関節軟骨のすり減りを防ぐ

     

    その他の予防としては装具、インソールです。

    ちょっとお値段は高いですが、

    病院の診断を受ければ健康保険が

    適用されますし、今は以前と違って

    機能が進化していますので運動療法と

    セットとして行えれば効果が高いです。

    変形性膝関節症に対する3つの対処法

    減量

    高齢になると、基礎代謝が落ちて

    体重が落ちにくくなりますが、

    やはり体重の増加が膝への負担が

    多きことは間違いないです。

     

    事実、体重の少ない方は

    変形性膝関節症が少ないからです。

     

    リハビリとして膝関節の周りの筋肉

    例えば大腿四頭筋といって膝の前側の

    筋肉を鍛えている病院があります。

     

    筋肉は直ぐにはつかないので

    体重を落とした方が効果が早いと

    思います。

     

    体重を落とすのは実は

    簡単です。

     

    食べ過ぎないだけです。

     

    歳をとると運動量が減り消費カロリーが

    低下するので、それほど食べなくても

    大丈夫です。

     

    食べても太らない人は

    運動を積極的に行っているからです。

     

    問題なのは、食べることが趣味な人ですね。

     

    分からないことでもないですが、将来

    膝を痛めて寝たきりになり家族の世話に

    ならないと思うとできると思います。

     

    どうしても現状維持に満足してしまい

    後のことを考えない人が多いです。

     

    そしてある日、膝が突然痛くなって

    整形外科で診断してもらったら

    変形膝関節症と言われたら

    かなり進行していると思ってください。

     

    なので、太っている方で

    歩き方が遅くなってきた、階段の

    上り下りがつらくなってきた、膝が

    曲げづらくなってきたら疑った方が

    いいかと思います。

     

    膝の軟骨はクッションの役割をしているので

    一度すり減ってしまうと再生しにくいので

    大変です。

     

    軟骨がまだあるうちに対処することが

    一番大切です。

    自転車に乗って移動

    歩くと体重が膝に負担がかかってしまうので

    自転車で移動することをお勧めします。

     

    痛みがあるということは

    膝と膝の隙間が狭くて炎症を起こしている

    ので、そこに体重がかかってしまうとさらに

    隙間がせまくな悪化する可能性があります。

     

    ちょっと負荷をかければ足の

    筋肉トレーニングにもなるのでお勧めです。

     

    またウォーキングや散歩をするなら

    プールで行った方がいいでしょう。

     

    リハビリのポイントは、いかに膝に

    体重をかけないで関節を動かし

    膝を固定する筋肉を鍛えるかどうかがが

    良くなるかどうかのポイントになります。

     

    プールによって体重の負荷がかからず

    水圧によって筋力トレーニングに

    なるので自転車と同様にお勧めです。

    杖を使う

    膝が痛くて転んでしまっては

    怪我をしては遅いです。

     

    「転ばぬ先の杖」

     

    ではないですが、よくあるのが

    膝が悪くてつまずいて、足のつけ根

    大腿骨を骨折する高齢者の方が

    多いです。

     

    また若いから杖は使いたくないと

    おっしゃる方も多いですが、転倒を

    未然に防ぐことは重要です。

     

    今は杖も使いやすくオシャレなものも

    ありますので膝の悪い方は積極的に

    使うことをお勧めします。

     

    また自分でつまづかなくても

    他人とぶつかったり、障害物を

    避ける時にも非常に役立ちます。

    変形性膝関節症を予防する筋トレ

    【大腿四頭筋のトレーニング】

     

    「変形性関節症」のリハビリ(運動療法)

    として膝を伸ばす太ももの前側の筋肉

    (大腿四頭筋)を鍛えます。

     

    この筋肉は加齢に伴って筋量、筋肉ともに

    一番衰えやすく痩せてくると膝の制動が

    効かないのでグラグラして平面じゃない

    床や道路などで転倒が多くなります。

     

    トレーニング方法は、まず椅子に座ります。

     

    椅子に座ったら、膝が曲がっている

    状態からつま先を上にあげていく感じで

    膝を伸ばしていきます。

     

    膝を完全に伸ばしたら、次は、膝をゆっくり

    (10秒くらいかけて)と曲げていきます。

     

    この動作を繰り返し、1日10回を

    3セットしてください。

     

    上記のトレーニングを行って

    膝に痛みが出る人は、病院に

    行くことをお勧めします。

    ・正座など膝が最大可動域になるような動作は

    極力避けるようにする。

     

    ・肥満が原因で変形性膝関節症になっている

    場合は、体重を落とすことが一番大切です。

     

    ・膝を冷やさないこと。

    常に膝にサポーターを巻くなどして

    膝を冷やさずに膝の血行を良くしておくことが

    大切です。

    お風呂に入り膝を温めることも効果的です。

     

    ・和式トイレは使わないようにして洋式トイレを使うようにする。

     

    ・大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)の筋力強化。

    大腿四頭筋を強化することで膝の安定性を補い、

    変形性比残関節症の進行を抑えます。

     

    やり方としては、上の写真のように

    床に仰向けで寝てもらい、片方の足だけを

    つま先を天井方向に近づけるようにあげてもらい、

    この状態を5秒キープしてからゆっくりと床に

    足を下ろすようなトレーニングです。

    リハビリ・ストレッチ

    変形性膝関節症は老化によって

    関節軟骨が擦り減り、関節の隙間が

    狭くなります。

     

    ひどくなると炎症が起きて

    水が溜まったりします。

     

    また水(関節液)が貯留しますと

    膝が曲がらない状態を作り出すことが

    あります。

     

    リハビリは軟骨が残っていれば

    満遍なく刷り合わせると潤滑油の還流が

    促進され、栄養が行き届きます。

     

    リハビリは

    ①お風呂で膝の曲げ伸ばし30回/日⇒アイシング

    ②お尻の筋肉のストレッチ

    ③太ももの前側のストレッチ

    です。

     

    変形性膝関節症はどちらかというと

    ガニ股が多いです。

     

    膝に溜まった水を抜くと一時的に

    楽になりますが、負担も大きくなります。

     

    水は膝の疾患を治すための栄養液で

    潤滑油でもあるのです。

     

    最近、良心的な病院では

    膝の水を抜く事を勧めません。

     

    痛みが強い時はサポーターは有効ですが、

    常時はめ続けると膝周囲の筋力が

    落ちてしまいます。

     

    痛みが軽減してきたらサポーターを

    つけない時間帯も必要です。

     

    但し、各種スポーツやランニング、ウォーキング

    など膝をよく動かす場合はつけたほうが安心です。

     

    膝が痛くなって2日間アイシングもしても

    痛みがとれない場合は自己判断せず

    専門家へ行く目安です。

     

    慢性化してくると必ず変形が起こってきます。

     

    膝痛10年もすると正座ができなくなり、

    歩行も困難になります。

     

    変形膝関節症の来院目安は、階段の昇り降りが

    痛くて困難になったらです。

    まとめ

    特に膝を深く曲げる動作の時

    例えば階段や椅子から立ち上がるとき

    正座した時にいかに自分で負担を

    かけないかどうかで痛みの度合いが

    変わってきます。

     

    一番、怖いのは少し痛くても我慢して

    動いてしまうことです。

     

    この積み重ねが膝を痛め

    変形性膝関節症になる確率が高くなります。

     

    歳のせいだからと思わずに

    体重を落として、膝に負担がかからない筋トレを

    すれば痛みが軽減します。

     

    また、栄養食品であるグルコサミンや

    コンドロイチンをとっても内臓の機能が

    低下したら吸収しないので理想は自然の

    旬のものを取れば和食であれば十分栄養が

    とれると思います。

    春日井市内でお勧めの整形外科・クリニック