ヘルニアなのか脊柱管狭窄症なのか分からない場合、病院へ行かなくてもわかる3つの特徴的な症状

目次

    腰痛が悪化し、お尻や足にしびれが出てきていませんか?

    • 朝起きると腰が痛い
    • 前屈、後屈で痛みが出る
    • お尻や足にしびれがある
    • 長時間立ったり、座ったりできない
    • 歩くと前傾姿勢になる

    腰痛で多くみられるのがヘルニアと脊柱管狭窄症です。

    名前は知っていても、どのような症状なのか分からない

    人が多いと思います。

     

    そこで、病院へ行かなくても症状だけで、ヘルニアなのか

    脊柱管狭窄症なのか見分ける方法をできるだけ分かりやすく

    解説してきます。

    ヘルニアの3つの特徴的な症状

    1:朝、起きると腰が痛い

    性腰痛の方なら、朝起きると腰が痛いことってよくあると

    思います。単なる腰痛であれば、数日安静に

    していれば痛みが軽減します。

     

    しかし、ヘルニアの場合には

    痛みが引きません。

     

    ヘルニアになったことがない人は、

     

    「痛みが続くけど、我慢すれば大丈夫!」

     

    と思い込んで自分の身体を過信してしまい

    ヘルニアと気づいた時には手遅れになっている

    こともあります。

     

    では、なぜヘルニアは朝起きると腰が痛いのか。

    できるだけ分かりやすく解説していきたいと思います。

     

    背骨と背骨の間には椎間板という軟骨が

    入っています。この椎間板が何らかの原因によって

    飛び出して近くを通っている神経に触り、腰から足に

    かけて痛みやしびれが出るのがヘルニアです。

     

    ハンバーガーで例えるなら、パンを両手で挟んで

    ギュッと力強く押さえたときに、ハンバーグが外へ

    飛び出してしまうイメージです。

     

    椎間板はほとんど水分でできています。そのため、

    膨らんだり縮んだりして大きさが変わります。

     

    寝ている間に椎間板は周りの組織から水分を

    吸収するので、朝起きる時がもっとも膨らんでいます。

     

    逆に、昼間から夜は重力によって椎間板がつぶれるので

    水分が外へ出てしまい、夜寝る前がもっとも縮んでいます。

     

    椎間板が膨らむということは、神経に触りやすい状態で

    あるので、朝起きた時に痛みやしびれが出やすくなります。

     

    脊柱管狭窄症は朝起きて腰が痛いことは少ないです。

    2:前屈すると痛い

    椎間板の特徴は、前屈をすると後ろへ膨らみ

    後屈をすると前に膨らみます。

     

    モナカアイスで例えると

    モナカの前側を両手でギュッと力強く押さえると

    アイスが後ろへ飛び出します。

     

    逆に、モナカの後ろ側を両手でギュッと力強く

    押さえるとアイスが前に飛び出すイメージです。

     

    腰の神経は椎間板の後ろを通っているので

    前屈したとき最も神経に近づきます。

     

    この時、神経に触らなければ痛みやしびれが

    でないのですが、触ってしまうとヘルニアの

    症状が出ます。

     

    ヘルニアが初期の段階であれば、ある程度

    前屈しても痛みやしびれが出ません。

    ですが、中期から後期の段階になると、直ぐに

    症状がでます。

     

    前屈だけでなく、腰を丸めている姿勢で長時間

    いても痛みやしびれが出ることもあります。

     

    特に、デスクワークやトラックやタクシー、営業で

    運転する人は、長い間座っているのでヘルニアに

    なりやすいです。

     

    脊柱管狭窄症はヘルニアとは逆で、前屈をすると

    痛みやしびれが軽減します。

    せき・くしゃみをすると激痛が走る

    過去にせき、くしゃみでぎっくり腰になった人は

    たくさんいると思います。実はヘルニアもせき、くしゃみで

    腰から足にかけて痛みやしびれがでます。

     

    その理由は、せき、くしゃみをすると椎間板の

    圧力(内圧)が高まり一気に膨らむからです。

     

    膨らんだ時に神経に触らなければ痛みやしびれが

    出ないんのですが、神経に触った場合は激痛が走ります。

     

    最悪なのは前屈をした状態でせきやくしゃみを

    したときです。上記でも述べましたが、前屈をすると

    椎間板は後ろに膨らみ神経に近づきます。ここで

    せき、くしゃみをするとさらに椎間板が膨らみ神経に

    当たりやすくなります。

     

    せき、くしゃみをするときは、下を向いてすることが

    多いと思いますが、ヘルニアの場合は上を向いて

    せき、くしゃみをすると痛みやしびれが軽減されます。

     

    もしも、せき、くしゃみをして、腰だけでなく

    お尻の割れ目や尾てい骨にも痛みやしびれが

    出た場合はヘルニアの可能性が高いです。

     

    脊柱管狭窄症はせきやくしゃみでは痛みや

    しびれは出ないことが多いです。

    脊柱管狭窄症の3つの特徴的な症状

    1:後屈すると腰が痛い

    脊柱管狭窄症は背骨の中を通っている管(脊柱管)が

    何らかの原因によて狭くなり、管の中を通っている

    神経(脊髄神経)が圧迫されて、腰から足にかけて

    痛みやしびれが出る疾患です。

     

    脊柱管狭窄症はヘルニアと違って、前屈を

    すると楽になり、後屈をすると腰から足にかけて

    痛みやしびれがでます。

     

    その理由は腰を反らすと脊柱管が狭くなり

    神経を圧迫するからです。

     

    正常の脊柱管であれば、腰を反らしても

    脊柱管が広いため、中を通っている神経を

    圧迫するまでには至りません。

     

    しかし、脊柱管をおおっている骨の変形や骨と骨の間にある

    椎間板の変性、靭帯の肥厚などによって脊柱管が押しつぶされて

    狭くなるので腰を反らすとさらに狭くなり神経を圧迫してしまいます。

     

    症状がひどい時には腰を反らさなくても痛みやしびれが

    出るので、脊柱管を広げるために無意識に腰を丸めて、

    前傾姿勢になります。

     

    立ったり座ったりするとき、車からの乗り降り、中腰姿勢で

    下の物を持ち上げる瞬間、布団やベットから起き上がるとき、

    トイレの便座から立ち上る時やしゃがむ時も腰が反るので

    痛みやしびれがることが多いです。

    2:長時間、立っていられない

    脊柱管狭窄症の症状の特徴として

    長時間立っていられないことがあります。

     

    人間は腰を少し反らすことによって、背骨が安定し

    しっかり立つことができます。動物が立てないのは

    腰を反らすことができないからです。

     

    上記でも述べましたが、脊柱管狭窄症の人は

    腰が反ると神経を圧迫するため、できるだけ

    避けようとします

     

    立って直ぐには痛みやしびれが出ることは少ないですが

    腹筋がなかったり、お腹に脂肪がついていると時間が経つに

    つれて腰が前に引っ張られて反り腰になり痛みやしびれが

    出ます。

     

    そのため、腰を丸めるために直ぐに椅子に座ったりして

    休むようになります。

     

    ひどいときは、真っ直ぐ立つことすらができないので、

    腰を丸めて立ったり、杖をついたり、何かにつかまったり、

    カートを使って中腰姿勢に歩くようになります。

    3:歩くと前傾姿勢になる

    歩くと直ぐに前傾姿勢になってしまう場合、

    脊柱管狭窄症が進行している可能性があります。

     

    脊柱管が非常に狭く、神経を強く圧迫していると

    歩行も困難になります。

     

    脊柱管狭窄症の症状の特徴として

    「間欠性跛行」があります。

     

    歩いていると、足が上がらず引きずっってしまう

    症状です。そのため、休んでは歩いて、休んでは

    歩いてを繰り返します。

     

    前傾姿勢になって歩いている時、その角度が深ければ

    深いほど悪化しています。

     

    また、前傾姿勢から背筋を伸ばした時、

    直ぐに痛みやしびれが出るときも同じです。

     

    前傾姿勢になっても痛みやしびれが軽減しない、

    緩和しない場合は脊柱管狭窄症ではないことも

    あります。

    まとめ

    症状以外でヘルニアか脊柱管狭窄症かどうかの

    判断基準として、年齢があげられます。

     

    ヘルニアの場合は若人から中年に多く

    発症してから直ぐに病院や接骨院で

    診てもらうケースが多いです。

     

    脊柱管狭窄症は高齢者に多く

    発症して時間が経ってから病院や接骨院で

    診てもらうことが多いです。

     

    ヘルニアか脊柱管狭窄症か自己判断するときに

    注意しないといけないのは、混合といって

    ヘルニアと脊柱管狭窄症が同時に起きている

    ことがあります。

     

    特に高齢者に多いのですが、例えば前屈でも

    後屈でも痛い、しびれる場合は混合を疑います。

     

    上記の3つの特徴的な症状でヘルニアも脊柱管狭窄症も

    2つ以上当てはまる場合は混合の可能性が高いです。

     

    治療もヘルニアと脊柱管狭窄症、両方同時に対処しないと

    いけないので完治するまでに時間がかかります。

     

    混合の場合は、病院でレントゲンやMRIを撮っても、

    見落とすことがあるので注意が必要です。

    特ににレントゲンだけの場合は見落とすことがよく

    あるのでMRIも撮ることをお勧めします。