危険なヘルニアと治るヘルニアの見分け方

病院でヘルニアと診断された場合、もしくは

腰から足にかけて痛みやしびれが出て

ネットで調べたらヘルニアの症状と分かったとき

治るのかどうか不安になりますよね。

 

整形外科でレントゲンやMRIを撮って

ヘルニアを分かっても、治るかどうかは

症状によっては断言できないことがあります。

 

そんなときに、もしも自分でヘルニアの状態が

分かれば安心しますよね。

 

今回は危険なヘルニアと治るヘルニアの見分け方

について解説していきます。

目次

    危険なヘルニアとは?

    危険なヘルニアとはとにかく腰やお尻、足が痛くて

    全く動けない状態です。立っているも座っているのも

    つらいです。

     

    寝ていれば楽になることもありますが、手術手前のヘルニアで

    あれば寝ていても痛みやしびれが消えず眠れません。

     

    また、病院でのブロック注射やロキソニンやボルタレンなどの

    痛み止めの薬を飲んでも一次的に痛みやしびれが軽減する

    かもしれませんが、直ぐに元の状態に戻ります。

     

    しびれや痛みが数日たっても変化しない、もしくは

    悪化している場合は症状が下に下がってきます。

    例えば腰に痛みやしびれがある場合は

    お尻に症状が出現します。さらに悪化すると足にまで

    症状が出ます。

     

    自分で危険なヘルにかどうか判断するには

    仰向きになって、膝を伸ばしたまま片足を上げて下さい。

    もしも痛みやしびれで足が30度くらいまでしか上がらない

    場合は危険な腰痛です。

     

    治療で治ることもありますが、治療期間が長くなります。

    手術するかどうかは、MRIの写真で骨と骨の間にある椎間板が

    どれだけ飛び出しているかによって決まります。

    目安としては8mm以上出ている場合は手術の対象に

    なります。

     

    但し、今は上記の状態でも手術しない場合もあります。

    それは、飛び出した椎間板を細胞(マクロファージ)が食べて

    くれることがあるからです。ただ、この場合も直ぐには

    良くならず2~3ヶ月時間がかかります。

     

    そんなに長い間我慢できない人は手術を勧められます。

    治るヘルニアとは?

    治るヘルニアは初期症状の場合、もしくは

    骨と骨の間にある軟骨がそれほど飛び出していない状態です。

     

    初期症状は朝起き上がるのに時間がかかる、

    せき、くしゃみで痛い、中腰や座っている姿勢が

    つらいです。

     

    MRI写真では、飛び出した椎間板が5mm以下の

    状態です。この場合は病院や接骨院の治療で

    治ることが多いです。

     

    治るヘルニアとは飛び出した軟骨が

    元の状態にもどりやすいということです。

    大きく椎間板が外へ飛び出してしまうと

    元に戻りにくくなります。

     

    また治るヘルニアでも、何もしないで痛みや

    しびれを我慢すると症状が悪化し、危険なヘルニア

    へと変わっていきます。

     

    初期症状は我慢できる痛みなので病院や接骨院へ

    治療を受ける人は少なく、症状がひどくなってきたら

    診てもらうケースが多いですが、危険なヘルニアに

    なっていることもあるので早期発見、早期治療が

    ヘルニアを早く治すためにとても大切です。

     

    もしも、朝が痛い、せき・くしゃみで痛い、前屈で痛い人は

    ヘルニアの可能性があるので、直ぐに病院でMRIを

    撮ってもらうことをお勧めします。

    なぜ手術をしても再発するのか?

    手術をしても再発するのは大きく分けると

    2つあると思います。

     

    ・手術した同じ部位のヘルニア

    ・手術した違う部位のヘルニア

     

    が考えられます。前者は手術直後に起きる

    ことが多く、後者は時間が経ってから起きます。

     

    ヘルニア手術は高度が技術が必要とされます。

    脊髄神経を圧迫している椎間板から飛び出した

    髄核を切除するため、神経を傷つけてしまうと

    後遺症が残ってしまいます。

     

    そのため、手術が成功したとしても、髄核がまだ

    神経を触っていれば痛みやしびれが残ります。

    また、穴があいた椎間板は再生されないので

    髄核がまた飛び出すこともあります。

     

    数年後にヘルニアを再発した場合は

    以前手術をした場所とは違うことが多いです。

    病院で「手術は成功したので、もう大丈夫です」と

    言われても再発するのはそのためです。

    まとめ

    腰痛をずーっと我慢して症状が悪化し、お尻が痛い、

    足がしびれるなどの症状が下におりてきている場合です。

     

    治りやすいヘルニアは、腰だけに痛みやしびれが出て

    お尻から足にかけては症状が出ていない場合です。

     

    ヘルニアの初期症状は単なる腰痛と似ているので

    分かりにくいです。初期症状の3兆候として

     

    ・朝起きると腰が痛い

    ・せき、くしゃみで腰に痛みがでる

    ・前にかがむと腰がいたくなる

     

    上記の3つが全て当てはまる人はヘルニアの

    疑いがあるので直ぐに病院で診てもらうことを

    お勧めします。

     

    ヘルニアの初期であれば、手術をしなくても

    腰であれば80%、首であれば60%の確率で

    治ると言われています。

     

    痛みやしびれが続いて、違和感を感じたら

    早期に治療することでヘルニアのリスクを

    減らすことができます。