整形外科ですべり症と腰椎椎間板ヘルニアが4つもあると診断された名古屋市東区の患者さん

目次

    「先生、ヘルニアでゴルフできる?」

    最初に腰椎すべり症で来院した患者さんです。

    どこへ行っても治らなかったのですが、

    何回か、通ってもらったら直ぐに良くなりました。

     

    大好きなゴルフも、腰を気にせずプレーできる

    まで回復し、とっても喜んでくれました。

     

    今は、ゴルフによって生じる骨盤(仙腸関節)の歪みを

    治すために来院してくれています。

     

    この患者さんが、先日、腰のMRI写真を

    持ってきてくれました。

     

    「先生、腰の状態が気になったから、

    病院で写真を撮ってもらったら、ヘルニアが

    4つもあったけど、ゴルフできる?」

     

    「ちょっと写真を見せて。う~ん、写真を見る

    限りでは、正直、厳しいね。病院の先生からは、

    何て言われたの?」

     

    「ゴルフはやめたほうがいいって」

     

    「でも、やめたくないんでしょ!(笑)」

     

    「うん!」

     

    「で、今の腰の状態はどうなの?」

     

    「腰は痛いけど、足がしびれたりはしないわ」

     

    「それは、ラッキーでしたね。ヘルニアに

    なっても、神経を圧迫している場合と

    圧迫していない場合があります。写真では

    圧迫しているように見えますが、断面図なので

    確定ではありません。症状から判断して、

    圧迫していても、強くはないですね」

     

    「ホント、良かったわ!

    で、先生、ゴルフできる?」

     

    「できると思いますよ!ただし、これ以上

    ヘルニアが悪化しないように、腰骨の調整を

    しないといけませんけど」

     

    「それなら、治してね!先生」

     

    と、いつも前向きで元気な患者さんなのですが、

    ヘルニアが4つもあって、ゴルフができるのは

    奇跡ですね。本当に稀なケースです。

    なぜ、ヘルニアが4つもあるのか?

    ヘルニアは、デスクワーク、運転手、中腰で仕事を

    する人に多くみられます。

     

    ヘルニアをハンバーガーで例えると

    ハンバーガーを両手でつぶした時に、ハンバーグが

    パンの外へ飛び出した状態です。

     

    このハンバーグを椎間板と言うのですが、

    椎間板が飛び出して、神経を圧迫すると

    腰痛やお尻から足にかけてしびれが出ます。

     

    座っている姿勢や中腰姿勢など腰を丸めて

    いる姿勢は、立っているよりも椎間板に負荷が

    かかるので、飛び出しやすくなります。

     

    上記の患者さんは、最初、すべり症でした。

    すべり症は、腰を反らすと痛みが出るので

    無意識に腰を丸める姿勢を長い間、とって

    いたと思われます。

     

    そのため、ヘルニアになりやすい状態に

    なってしまいました。

     

    腰をかばって生活やゴルフをしていたため、

    上記の写真を見ると、腰骨が変形しているのが

    分かります。

     

    正常な腰骨であれば、四角形になっているのですが

    真ん中が凹んで砂時計のような形をしています。

     

    骨がもろくなっているので、間に挟まれている

    椎間板に負荷がかかり、飛び出してしまったと

    予測されます。(正常な椎間板は、白く写りますが

    水分が抜けると黒く写ります)

     

    普通の方であれば、ゴルフはもちろん、生活も大変だと

    思いますが、この患者さんは、身体をしっかり鍛えているので、

    筋肉が腰をサポートし、ヘルニアの悪化を防いでいると

    思います。

     

    もしも、筋肉がなければ、間違いなく厳しい状況ですね。

    4つのヘルニアをどう治していくか

    ヘルニアでも神経に触らなければ、痛みや

    しびれが出ませんが、そのまま放置していたら

    神経に触ることもよくあります。

     

    一般的に、ヘルニアを治す方法は、

    腰を反らします。その理由は、飛び出した

    椎間板が元に戻るからです。

     

    ただし、上記の患者さんのように

    4つもあるヘルニアは、単純に腰を

    反らすだけでは良くならないので、特殊な

    施術が必要になります。

     

    いずれにしても、ヘルニアになっても

    症状が出ていなければ、治る可能性が

    十分あるので安心して下さい。

     

    やっぱり早期発見、早期治療が大事ですね。