姿勢を良くしても、ヘルニアの痛み、しびれが消えない理由とは?

目次

    中腰姿勢で洗車をしていたら、腰が・・・

    10日前に、中腰洗車をしていたら腰痛になり

    痛みが引かなかったので、近くの病院で

    見てもらった。

     

    初めての病院だったので、緊張したが

    スタッフの方が優しく接してくれたので

    安心した。

     

    10分程度待ってから、レントゲンを撮って、

    先生から言われたことは

     

     

    「5番目の腰の骨と骨の間のすきまが狭く

    なっていますねぇ~。これは、ヘルニアだと思いますよ」

     

     

    へ、ヘルニア!?

     

     

    「きっと洗車の姿勢が悪かったんでしょう」

     

     

    ただの腰痛だと思ったけど、お尻や足に

    しびれがあったので心配はしていたけど・・・

     

     

    「で、先生、ヘルニアって改善するのですか?」

     

     

    「痛みどめの薬を出しておくので、あとは

    安静にして中腰姿勢にならないようにして下さい。

    そうすれば良くなりますので」

     

    え、それで本当に改善するの?

    注射とか腰を引っ張ったり、マッサージを

    したりしないの?

     

    ちょっと不安になった。

    でも、先生を信じて痛み止めを飲みながら

    姿勢を気をつけて生活してみた。

    姿勢を良くしてもヘルニアの痛みが消えない・・・

    病院へ行ってから、姿勢を意識するようになった。

    自分は猫背なので、胸を張って背骨が真っ直ぐに

    なるように心掛けた。

     

    スマホやパソコンを使っていると、直ぐに猫背に

    なるのが分かったので、椅子の高さを変えたり

    パソコンの位置を移動させたりして姿勢が良くなる

    ようにした。

     

    仕事がない日は、無理をせず家で横になって

    安静にしていた。これで、きっと痛みが消えてくれる

    はずと思ったのが・・・

     

     

    「き、消えない!なんでだ!?」

     

     

    このままでは、良くなるどころか

    悪くなると感じたので、もう一度

    病院へ行って見てもらうことにした。

     

     

    「先生、薬を飲んで、姿勢が悪くならないように

    意識していたのですが、ヘルニアの痛みが消えません。

    どうしてでしょうか?」

     

     

    「もしかしたら炎症が、まだ続いているかも

    しれません。一度、注射を打ちましょう」

     

     

    「分かりました。お願いします」

     

     

    直ぐにベッドの上に寝かされて

    腰の骨の横あたりに注射を打たれた。

    予想していたより痛くはなかった。

     

     

    「これで、また1週間様子をみてください。

    あと、湿布も出しておきますね」

     

     

    そっかぁ~、炎症が続いていただけのか。

    それなら、姿勢を良くしてもヘルニアの痛みが

    消えないわけだ。

     

     

    ちょっと安心して、家に帰った。

    接骨院でヘルニアの原因を教えてもらった

    病院へ行ってから2週間が経った。

    先生は炎症がおさまったらヘルニアの痛みが

    消えるといっていた。

     

    腰の痛みは少し減ったような気がするが

    お尻から足にかけてのしびれは消えていない。

     

    また、病院へ行っても薬と注射を打ってもらう

    だけかもしれない。よし、他のところで見てもらおう。

     

    直ぐにネットでしらべて、ヘルニアの施術が

    得意な接骨院を探して行ってみた。

    この時にはお尻から足のしびれが強くなって

    いた。

     

     

    「先生、病院で見てもらったのですが

    よくなりません。安静にして、中腰姿勢に

    ならなければ消えると言われたのですが、

    消えません。先生のところではよくなりますか?」

     

     

    「どうすると痛みやしびれが出ますか?」

     

     

    「前に曲げても、後ろに倒しても

    痛いです。しびれもあります」

     

     

    「前と後ろ、どちら強く痛みや

    しびれが出ますか」

     

     

    「えぇ~っと、う、後ろです」

     

     

    「姿勢を良くするために

    何を意識していたのですか?」

     

     

    「胸を張って、猫背にならないように

    していました」

     

     

    「病院でMRIを撮りましたか?」

     

     

    「いえ、レントゲンだけで撮っていません。

    腰の5番目が狭いと言われました」

     

     

    「分かりました」

     

     

    先生が自信をもって言った。

    一体、何が分かったのだろう?

     

     

    「ヘルニアとは骨と骨の間にある椎間板という

    軟骨が飛び出して神経に触っている状態です。

     

    ハンバーガーで例えると、ギュッとパン(骨)を

    つぶした時にハンバーグ(軟骨)が外へ

    飛び出してしまった状態です」

     

     

    「なるほど」

     

     

    「このハンバーグが飛び出しやすい姿勢と

    いうのは猫背や座っている姿勢、中腰姿勢に

    なります。

     

    〇〇さんの場合、猫背によって

    ハンバーグが外へ飛び出しやすくなって

    いて、中腰姿勢になったときに、一気に

    ハンバーグが外へ飛び出して神経に

    触ったと思われます」

     

     

    「先生、よく分かりました。私の場合、

    猫背や中腰姿勢がヘルニアの原因になって

    いたんですね。でも、姿勢を良くしても痛みが

    消えないのはなぜですか?」

     

     

    「それはですね、〇〇さんのヘルニアは

    特殊なヘルニアだからです」

     

     

    「特殊なヘルニア!?」

     

     

    「そうです。普通のヘルニアとは違うんです」

     

     

    「どういうことですか?」

     

     

    「それはですね・・・」

     

     

    とまた先生は分かりやすく説明してくれた。

    姿勢を良くしても、ヘルニアの痛み、しびれが消えない理由とは

    「普通のヘルニアは腰の骨の3番目と4番目、

    4番目と5番目の間の椎間板が、外へ大きく

    飛び出していない状態です」

     

     

    「そうなんですね」

     

     

    「特殊なヘルニアは5番目とお尻の骨(仙骨)の

    間の椎間板が外へ大きく外へ飛び出した状態です」

     

     

    「じゃあ、私の場合、5番目とお尻の骨の間の

    椎間板がヘルニアの原因なんですね!」

     

     

    「そうです。問題なのは普通のヘルニアであれば

    腰を前に曲げると痛みが出て、後ろへ反らすと

    痛みが減ります。ですが、特殊なヘルニアは腰を

    前に曲げても、後ろへ反らしても痛みがでるんです」

     

     

    「だから、姿勢を良くしようとして、胸をはって

    腰を少し反らそうとすると痛みが出るんですね」

     

     

    「そうなんです」

     

     

    「じゃあ、どのような姿勢がいいんですか?」

     

     

    先生は笑顔で答えてくれた。

    痛みのない姿勢が良い姿勢

    「特殊なヘルニアは腰を前に曲げても

    後ろへ曲げても痛いので、自分で痛みが出ない

    姿勢を探して、そこでキープします」

     

     

    「自分で痛みのない姿勢を探るんですか?」

     

     

    「そうです」

     

     

    「ちょっと難しいですね」

     

     

    「痛みが出るということは椎間板が神経に

    触っている状態です。これが続くと、さらに

    痛みが強くなります」

     

     

    「だから、痛みが出ない姿勢が

    良いわけなんですね」

     

     

    「そうです。痛みが出ない姿勢は、椎間板の

    状態によって違ってきます。ちょっと腰を前に

    曲げたほうが痛みが緩和する人もいれば、

    少し腰を反らした方が良い人もいます。

    “この姿勢がいい!”というのはないんですね」

     

     

    「そうなんですね。私の場合は少し前に曲げたほうが

    痛みが減るので、この姿勢を維持すればいいわけですね」

     

     

    「そうですね。ただ、痛みのない姿勢をずーっと維持するは

    難しいので、痛みが出たら姿勢を変えてもらえらばいいかと

    思います」

     

     

    「分かりました。じゃあ、痛みのない姿勢を探しながら

    通いますので、先生、よろしくお願いします」

     

     

    「良くなるように、一緒に頑張っていきましょう」

    まとめ

    いかがだったでしょうか?

    上記の特殊なヘルニアの患者さんは、

    実際に当院に見えた方です。

     

    病院で中腰姿勢にならないようにと言われ

    背筋を伸ばしていたのですが悪化してしまいました。

     

    普通のヘルニアであれば、腰を真っ直ぐにすれば

    よくなることが多いのですが、特殊なヘルニアは

    悪化することがあります。

     

    もしも、病院でヘルニアと言われ、腰を前に曲げても

    後ろへ反らしても痛みやしびれが出る場合は、特殊な

    ヘルニアを疑ったほうがいいです。

     

    MRI写真を撮れば、特殊なヘルニアかどうか

    分かりますので、レントゲンだけしか撮らなかった

    場合は、MRIがある病院で撮ってもらうことをお勧め

    します。