マッサージで治らないひどい肩こりで、考えられる3つの原因と解消法

肩こりと聞くと肩周辺の筋肉(僧帽筋)が

ガチガチに固まっているからだと思い込んで

いる人はたくさんいると思います。

 

間違いではありませんが根本的な原因ではなく、

二次的な原因であることが多いです。

 

例えば肩こりがひどくて患部に湿布を貼ったり、

バンテリンを塗ったりストレッチをしたり、整体や

接骨院でマッサージをしてもらうとします。

 

その時はとても楽になってもまた元の状態に

戻ることってありませんか?

 

この場合、筋肉のはりは二次的な原因に当たります。

 

実は肩こりの根本的な原因は首や肩ではなく

他にあるのをご存知でしたか?

 

大きく分けると3つあるのですが、

足・腰・胸に原因があります。

 

「え~っ、そうなの!?」

 

って思いますよね。

 

なぜ、肩こりの根本的な原因が足・腰・胸に

あるのか詳しく解説していきます。

 

目次

    1:偏平足が原因

     

    偏平足とは土踏まずがなくなってしまって

    べた足になっている状態のことをいいます。

     

    床を歩くとペタペタ音がする人は偏平足の疑い

    あります。自分が偏平足かどうか判断するには

    立った状態で土踏まずに人差し指、中指、薬指の

    3本を入れてみます。

     

    最低、指の第一関節まで入れば大丈夫ですが

    入らない人は偏平足です。座った状態で指を

    入れても体重がかからないので偏平足かどうかは

    判断できません。

     

    本題に入りますが、なぜ偏平足になると

    肩こりになるのか?

     

    それは、姿勢が変わるからです。

     

    べた足になると足裏の内側の隙間がなくなるので、

    足が内側に倒れます。そうなると身体が後ろへ

    倒れます。

     

    分からない人は立った状態で足の内側に力を

    入れてみて下さい。ちょっと体が後ろへ倒れるのを

    実感できると思います。

     

    逆にO脚やがに股の人は足が外側に

    倒れますので身体は前に倒れ、前傾姿勢に

    なります。

     

    変形性膝関節症など膝が悪いおばあちゃんや

    おじいちゃんの姿勢をみれば分かりますよね。

     

    話を戻しますが、身体が後ろへ倒れると

    バランスととるために上半身は前側に倒れ

    猫背の姿勢になります。

     

    猫背になると頭が前に傾き、4~5㎏もある頭の

    重みによって肩が前に引っ張られて筋肉が

    緊張し、血行が悪くなって肩こりが発生します。

     

    これが偏平足によって肩こりが起きるしくみです。

    じゃあ、この場合肩こりで悩んでいる人はどうしたら

    いいのって思いますよね?

     

    実は対処法は簡単です。

    土踏まずのある靴をはけばいいだけです。

     

    夏であれば土踏まずのサンダルを履けば

    大丈夫です。

     

    靴のメーカーによっても土踏まずの部分の

    大きさや固さが違います。

     

    靴であればニューバランス(NB)をお勧めします。

     

    サンダルであればホーキンスをお勧めします。

     

    靴を変えたくない人は土踏まずのある中敷き、

    インソールも売っているのでこちらを使用するのが

    いいかと思います。

     

    偏平足を根本的に治したい人は自宅でもサンダルを

    履くことをお勧めします。

     

    2:反り腰が原因

    腰が原因で肩こりになる人は反り腰になっています。

    反り腰とは腰が後ろへ倒れている状態です。

     

    腰が少し反っているのが正常です。

     

    自分が反り腰かどうか分からない場合は

    床の上で仰向きで寝てみて下さい。

     

    そして腰の下に手を入れてみて

    手がす~っと入るようであれば反り腰の

    疑いがあります。

     

    反り腰になるとなぜ肩こりになるかと言いますと

    偏平足のところでも説明しましたが肩こりの姿勢に

    なってしまうということです。

     

    腰が反ると身体の中心軸が後ろへ傾きます。

    後ろに傾いた中心軸を元に戻すために上半身を

    前に傾けます。この時に猫背になります。

     

    後は偏平足の部分で説明したことと同じになります。

     

    反り腰になる原因は2つあります。

     

    1つは腹筋の低下、もう1つは骨盤の内側を走っている

    筋肉(腸腰筋)の緊張です。

     

    例えばデスクワークの人は腹筋を使うことが

    少ないので筋力が低下していきます。

     

    腹筋が低下するとお腹の重みで

    腰が前に出てしまい反り腰になります。

     

    立ち仕事の人は足や腰の筋肉が緊張

    しやすくなります。

     

    その中でも腸腰筋は立っている時、腰や骨盤を

    安定させるために働く筋肉なので長時間立って

    いると緊張します。

     

    腸腰筋は骨盤、股関節から腰の骨の前側に

    くっついているので過緊張すると腰骨を前に

    引っ張り反り腰となります。

     

    中年になると代謝が悪くなりお腹に脂肪が

    つきやすくなります。

     

    お腹が出てくると、もうお分かりですよね。

     

    腰が反る原因になります。

     

    反り腰を防ぐには腹筋を鍛え、腸腰筋を

    ストレッチするしかありません。

     

    ぽっこりお腹の人はダイエットが必然ですね。

     

    腹筋は腰骨の前側にあるので腰が反り過ぎ

    ないように壁の役割をしてくれます。

     

    また、過緊張した腸腰筋が緩むと腰椎を

    強く前に引っ張らなくなります。

    腹筋の鍛え方

    腹筋の鍛え方で大事なことはポジションです。

     

    上の写真のように股関節と膝関節を90度曲げます。

     

    この姿勢で腹筋を鍛えると効果が大きいです。

     

    足を上げるのがつらい人は椅子の上にふくらはぎを

    のせて行ってください。

     

    この時も股関節と膝関節が90度になるようにします。

    椅子がない人は足裏を壁に押しつけて行ってください。

     

    上記の姿勢がとれたら、頭に両手を当てて頭を固定し、

    おへそを見るように頭を持ち上げます。上げる角度は

    肩甲骨が少し浮くまででOKです。

     

    注意してほしいのは足裏を床につけて

    膝関節を45度曲げて行う腹筋です。

     

    腹筋というとこの姿勢で行う人が圧倒的に

    多いですが、効果は小さいです。

     

    なぜなら腹筋だけでなく腸腰筋も鍛えられて

    しまうからです。2つの筋肉を同時に鍛える

    ということは力が分散してしまいます。

     

    また、腸腰筋を鍛えることによって緊張し過ぎると

    反り腰になる原因にもなりますので注意して下さい。

     

    腸腰筋のストレッチ

    骨盤の内側を走っている腸腰筋のストレッチは

    ちょっと難しいですが頑張ってトライしてみて

    下さい。

     

    最初に写真のような姿勢をとります。

     

    膝が床に当たるので、痛い人は膝下にタオルや

    クッションを敷いてください。

     

    手で後ろ足の足首を持って体を前に移動させます。

     

    この時に後ろ足側の骨盤の内側が伸びている感じが

    あればストレッチが上手くできています。太ももも

    同時に伸びます。

     

    写真では右側の骨盤の内側が伸びています。

     

    写真のような姿勢がとれない、身体がかたくて

    できない、膝を曲げると痛い人は下記の動画を

    参考にして腸腰筋をストレッチしてみて下さい。

    胸の筋肉が原因

    「肩こりの原因が胸の筋肉!?」

     

    って思う方がいるでしょう。

     

    なぜ、胸の筋肉が肩こりに影響を

    与えているのか知りたいですよね。

     

    胸の筋肉は大きく分けると2つあります。

     

    1つはみなさんご存知の大胸筋、

    そしてもう1つは小胸筋です。

     

    この小胸筋が肩こりと深く関係しています。

     

    小胸筋はどこにあるかといいますと

    肩甲骨から前側の肋骨にかけて走っています。

     

    小胸筋が過緊張すると肩甲骨を前に引っ張り

    肩が内側に入って丸くなり、肩こり筋の僧帽筋が

    伸ばされて緊張し血行が悪くなって肩こりになります。

     

    小胸筋が緊張するときは、腕を少し上げて

    作業をしているときです。

     

    例えばスマホを長時間さわっている時、

    長時間運転、パソコンによる長時間

    デスクワーク、料理を作っている時、

    赤ちゃんを両手で抱っこしている時、

    電車で立って吊り輪を持っている時、

    立って本を読んだりしている時、

    筋トレで胸の筋肉を鍛えている時です。

     

    小胸筋が過緊張すると肩こりだけでなく手が

    しびれることもあります。

     

    小胸筋の下には神経や血管(腕神経叢・鎖骨下動脈)

    が通っているため圧迫されると腕から手にかけて痛みや

    しびれが発症します。

     

    対処法としては小胸筋の過緊張によって肩甲骨が前に

    移動しているので肩甲骨を後ろへ移動させるストレッチを

    行うと肩こりが軽減します。

     

    まとめ

    肩こりで首や肩をマッサージしても良くならない、

    接骨院や整体に行っても治らない人は上記の

    3つの原因を疑ってみて下さい。

     

    他にも内臓の機能低下によって肩こりになる

    ことがあります。

     

    例えば身体の左側にある胃や膵臓の調子が

    悪いと左側に肩こりが発症します。

     

    身体の右側にある肝臓や胆嚢の調子が

    悪いと右側に肩こりが発症します。

     

    また横隔膜によって肝臓や胃が靭帯(間膜)に

    よって固定されているため横隔膜が緊張すると

    内臓を包んでいる膜が引っ張られて痛みが出ます。

     

    内臓に痛みが出ますと、肩こりなど身体にも

    痛みが出ます(内臓体性反射)。

     

    横隔膜や首の筋肉(頚板状筋・頭板状筋)を

    支配している横隔神経が肝臓の膜、腹膜、

    胆嚢、胃、膵臓に分布しているので

    横隔神経が圧迫されると痛みが出ます。

     

    横隔神経は頸椎の3番から5番をから出てるので

    その部分の頸椎の歪みを矯正すれば神経の圧迫が

    なくなります。

     

    ちょっと難しかったかもしれませんが、

    肩こりが治らない人にとって少しでも

    参考になれば嬉しいです。

     

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