- 腰を反らすと痛い
- 朝、直ぐに起き上がれない
- 長時間、同じ姿勢で立っていられない
- 走ると腰の真ん中に痛みが走る
- 横向きで寝ると楽になる
腰を反らすと痛い日が続く
ある日から、腰を反らすと痛みが出るようになった。
痛み自体は我慢できる程度だったので、病院にも行かず
安静にしていれば良くなると思って放置していた。
過去の腰痛なら数日で痛みが軽減するのに、今回の
腰痛は痛みがなかなか消えない。
「おかしいなぁ~、なんで痛みが続くんだろう」
まだ、この時は腰の中で何が起きているのか
分からなかった、というよりは分からろうとしなかった。
それほど、重症とは思っていなかったから。
さすがに痛みが1週間続いたので、ドラッグストアで以前買った
痛み止めの薬、ロキソニンと足首を捻挫した時に病院でもらった
湿布を貼って様子をみることにした。
湿布は正直、効いているのか効いていないのか
よく分からなかったが、痛み止めは飲んで数時間後、
腰の中の鈍痛が和らいでいくのを感じた。
きっと、効いているだろうなぁ~っと思った。
しかし、薬が切れると痛みが徐々に出てきて、仕方なく
また薬を飲んでしまった。
薬を飲んでいれば腰の痛みが気にならないので
仕事や生活にも支障をきたさなかった。ただ、いつ
良くなるのかちょっと不安になってきた。
薬を飲んでから一週間が経ったので、一度
薬を飲まないで様子を見ることにした。
「い、痛みが減っている」
これで良くなるとその時は確信したが、痛みは
完全に消えることがなく途方に暮れてしまった。
腰をずーっと痛がっている私を見て、両親が
「ちょっと、病院で見てもらったほうがいいんじゃない
悪化したら大変よ」
と心配そうに声をかけてくれた。
そうだなぁ、このまま薬を飲み続けていても
完治しそうもないし、仕事を早く切り上げて
病院で見てもらうか。
もしかしたら、大きな病気かもしれないと
一瞬思ったが、足のしびれもないし、激痛では
ないので、疲労が蓄積して筋肉がかたくなっている
だけだと思い込んだ。
最近、中腰姿勢で重たいものをよく持っていたから
これが原因だろう。体重も増えたし、運動不足も先生から
指摘されるのは間違いな。正直、病院は行きたくない。
恥ずかしい話、大人になっても注射が苦手だから。
病院で見てもらったけど異常なし
病院が苦手な私、というよりは面倒くさがり屋なので
できれば行きたくなかった。
さすがに今回は痛みが強くないけど、鈍痛が続いているので
思い切って病院で見てもらうことにした。もしかしたら内臓の病気
かもしれないからね。
いつも混んでいる有名な整形外科の受付で問診票を渡され
保険証を提出するように言われた。立っていると腰が痛くなるので
空いている座席に座って、今の状況を書いた。
「え~っと、一週間前に腰を反らしたら痛みが出て、
それから腰の奥の方がド~ンと重たくて、鈍痛が続いている。
長時間立ったり、朝起きる時や立ったり、座ったりするときが痛い。
腰を前に曲げたり、横向きで寝ると楽になる。湿布や薬を飲んだけど
効果はなしと。それから、、、過去に腰痛は何度も経験しているけど
今回のように痛みが長い間続くのは初めて。他に痛いところはなしと。
これでいいかな」
一通り問診票に書かれている質問事項に返答した。
先生に今の痛みを分かってほしかったので、できるだけ
多くの情報を書き込んだ。
「これで、腰の痛みの原因を突き止めてくれるだろうか」
と期待を膨らませていたら、スタッフの方から名前を呼ばれ
レントゲン室へ案内された。
レントゲン室に入ると、上半身は裸になり、
手術の時に着るようなガウンに着替えて
写真を撮る準備をした。
立った姿勢で横向きと後ろから一枚
横向きに寝て真横からと、斜めから一枚
写真を撮られた。
所要時間は分くらいだったが、もっと
時間が経っているように感じた。
それから数十分待たされてから
また名前を呼ばれ、ようやく診察に案内された。
診察室に入ると、椅子に座ってじ~っとレントゲンを
見ている先生が
「こちららにどうぞ」
と目の前の椅子に手を差し出した。
痛みは少しあったが、直ぐに座ることができた。
先生は問診票を見ながら
「腰痛ですね、痛みがず~っと続いているそうですが
大変でしたね。これから簡単な検査をしていきますね」
と優しく声をかけてくれた。
横に置いている長方形のベッドに移動され
座った状態で膝の上の木槌なようなもので
ポンポンと叩かれた。
それから、先生が足首を持ち
膝を曲げた状態から力いっぱい伸ばすように
指示されたので、ゆっくり膝を伸ばしてみた。
先生は膝が伸びないように足首を一生懸命
押さえ抵抗していた。ちょっと腰が痛かった
ような気がしたが我慢できない程度ではなかった。
「神経には問題なさそうですね。症状からすると
“すべり症”といって骨が大きく前に移動する疾患だと
思ったのですが、レントゲンで骨を見る限りでは違うようです。
となると、検査上は異常がないですので湿布と痛み止めの
薬を出しておきますね。もしも痛みが続くようであれば、
MRIという写真を撮りますので一度様子を見て下さい」
異常なしかぁ。ちょっと嬉しいような、悲しいような気がした。
これだけ痛みが続くのに、原因は必ずあると思うだけど
一体何だろう。。。
接骨院で腰痛の原因が椎間関節症だと分かった
診察を終えて病院を出るとき、腰に痛みが
走った。ちょっとこれでは仕事に行っても
集中できないな。
こういうときは接骨院や整体に行った方がいいと
上司が言っていたのを思い出した。直ぐにネットで
腰痛に強い近くの接骨院・整体で検索してみた。
ホームページをいろいろ見て、何となく治りそうな
雰囲気のいい接骨院を見つけたのでここに行ってみる
ことに決めた。
少しでも痛みがとれればと思い藁をもつかむ思いで
電話をしたら明日、予約をとることができた。
翌日、予約時間前よりも早く着き、待合室で
問診を書き、腰痛の経緯について詳しく書いた。
予約時間になると、施術室に呼ばれて先生の
問診が始まった。
「整形外科に昨日行かれて、異常なしと
言われたんですね。でも、腰の痛みが消えてなくて
続いている状態ですか。ちょっと辛いですね」
辛いどころか、早く治して下さいと先生に強く
訴えたかったが、ぐっとこらえた。
「レントゲンでは骨に問題はないそうですが、
もしかしたら骨が歪んでいるかもしれません。
病院では骨が歪んでいても異常なしと伝え
られます。大きく歪んでいる場合は側弯症という
骨の病気であることもありますが」
へぇ~、そうなんだ。知らなかった。病院でレントゲン写真を
見たときは、それほど背骨は曲がってはいなかったので
側弯症という病気ではないと思った。
「では、施術に入る前に当院オリジナルの検査をしてきますね」
最初に立った状態で前屈と後屈をしてどちらら腰に痛みが出るか
確認された。当然、腰を反らした方が痛い。次にうつ伏せで寝た状態で
腰の骨を上からゆっくり押された。
「これは痛いですか?」
「い、痛いです!」
「じゃあ、これは?」
「それも痛いです!」
2回、腰を上から押さえられたが、どちらも
痛かった。これで、本当に腰痛の原因が
分かるのだろうか?
「○○さん、分かりました。整形外科で言われた“すべり症”では
ないのならば、椎間関節症といって骨の歪みが原因です。
腰の骨は5つあるのですが、一番下の骨が歪んでいます」
やっぱり骨が歪んでいたんだ!原因が分かってちょっと安心した。
でも、なんで痛みがず~っと続いているか疑問に思ったので、先生に
聞いてみた。
「骨の歪みが小さければ、直ぐに良くなるのですが
歪みが大きいと自分では治すことができません。
歪んだ骨の周りに痛みを感じる神経が走っていますので
歪みによって刺激を受けて痛みが続いているのだと思います」
そうだったのか、納得した。で、先生、この腰痛って治るの?
「骨の歪みを矯正して、腹筋とストレッチをしてもらえれば
良くなりますよ」
良くなる!?本当かよ!ちょっと信じられないけど
もう頼れるのは先生しかないから任せてみよう。
他の検査も終わった後に施術が始まった。
最初にお腹の筋肉をゆるめてもらってから
足の骨から頭に向かって順番に矯正して
もらった。
腰の矯正のときには、横向きになって
軽く骨盤をねじってもらい、ボキッと骨が
鳴った。
それから、嘘のように痛みがす~と引き
寝返りをしたときに痛みが必ずあったのに
今はベッドの上で寝返りをしても痛くない。
もしかしたら、本当に良くなるかも。期待が
膨らんだ。
治療が一通り終わった後、最初に行った
前屈と後屈をもう一度してほしいと言われた。
恐る恐る腰を反らしてみたら痛みが完全には
消えないものの、ほとんどなくなっている。
これは奇跡かも!
「腰を反らしても痛みが強くでなければ
あとは、歪んだ骨が元に戻らないように
腹筋とストレッチを行えば○○さんの場合は
直ぐに良くなりますよ」
よし、痛みがとれるなら先生を信じて腹筋とストレッチを
頑張ってやろう。もう一度病院には行きたくないからね。
危険な椎間関節症(椎間孔狭窄症)
腰を反らしてみて痛みだけでなく、下半身に
しびれが出たら危険な椎間関節症だと思ってください。
椎間関節症が悪化すると、椎間孔狭窄症といって
神経を圧迫し、足にしびれがでることがあります。
椎間孔は椎間関節によって形成されている
神経が通る穴です。
この穴が椎間関節症や骨の変形、
軟骨の減少などによって狭くなり
神経を圧迫するのが椎間孔狭窄症です。
椎間関節症と同じで、腰を前に曲げたり
丸めたり、椅子に座ると楽になります。
対処法
対処法としては、腰を伸ばすストレッチを行います。
やり方は仰向きで寝ます。足がしびれている側の膝を
両手で持って、手前に引きつけるように曲げていきます。
ある程度曲げたら、両手で膝を腰に向けってゆっくり
押しつけていきます。胸に引きつけるのではありませんので
注意して下さい。
これを痛みやしびれだ出ない範囲で、3秒かけて曲げて
3秒かけて戻します。これは10回×3セット、1日3回行います。
椎間孔狭窄症の初期であれば、改善すると思いますが、
改善しない場合は整形外科などの病院や腰痛に強い
接骨院・整体で見てもらうことをお勧めします。
まとめ
いかがだったでしょうか?上記の先生との会話は
実際に腰の痛みが消えなかった患者さんから聞いた話です。
治療によって痛みが消えても、また再発するのではと
心配されていたので腰痛の原因である反り腰を改善する
腹筋とストレッチを指導しました。
もしも上記のような腰痛で悩んでいる方はぜひ
試してみて下さい。
ただし、必ず痛みのない範囲で行ってください。
痛みが出るようであれば、まだ行う段階ではないか、
頑張り過ぎだと思います。
まとめますと、腰を反らすと痛くて、
腰を前に曲げると痛みが軽減する場合は、
椎間関節症か、腰椎すべり症の疑いがあります。
椎間関節症か腰椎すべり症かの区別は、病院で
レントゲンを撮らないと断定はできませんが、一つの
目安として、歩いたり走ったりして痛みが強く出る場合は
腰椎すべり症の疑いがあります。
上記では説明しませんでしたが、腰を反らして痛い
腰痛の中に脊柱管狭窄症という疾患があります。
脊柱管狭窄症は高齢者に多いのですが、痛みや
しびれが出ないように前傾姿勢で歩くのが特徴です。
年齢別の指標として、腰を反らして腰が痛い場合
成長期であれば腰椎すべり症
中年者であれば椎間関節症
高齢者であれば脊柱管狭窄症
であることが多いです。
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